盆栽と聞くと「お年寄りの趣味」「難しそう」と思われがちですが、コロナ禍の巣ごもり生活が続くなか始める人が増えたり、海外でも「BONSAI」と呼ばれ人気がでてきています。
私自身、これから育てていく趣味として始めました。
高い盆栽はとても買えませんが、自分で安い苗木を購入して一から作っていけば、老後を迎えるころには立派な盆栽に仕立てられるかもしれません。
そこで今回は、初心者でも分かりやすい盆栽鉢のお手入れ方法をご紹介します。
盆栽鉢は年月が経過し、古色を帯びたもの・時代の付いたものがいいと言われており、全体にくすんだ使用感があるものが好まれます。
ただ普段の手入れを怠ると、水垢やカルキ、肥料の成分が鉢に白くこびりついてしまい、ただの汚れた鉢になってしまします。
この記事では
をご紹介していきます。
盆栽鉢の基礎知識
盆栽鉢について
盆栽鉢の種類はたくさんあり、大きく分けて産地、焼き方、形の3つに分けることができます。
産地は中国製の中国鉢と日本製の和鉢があり、古い鉢の多くが中国製になり、日本では明治以降に作られるようになりました。
焼き方は泥物(釉薬の掛かっていない土の色合いを活かした鉢)と釉薬物の2種類があります。
形はとても種類が多く、正方形・長方形・丸型・六角形などさまざまで、胴の部分に模様があるものや脚の形状が凝っているものなどもあり、千差万別です。
盆栽鉢は盆栽園や園芸店、展示会の即売コーナーなどで販売されていて、YAHOO!JAPANのヤフオク!やメルカリで入手することもできます。
盆栽は年月をかけて作り上げていくものなので、樹を入れる鉢も年月が経過し、古色を帯びたもの・時代の付いたものがいいとされ、全体にくすんだ使用感があるものが好まれます。
古さが大切とされる盆栽において、樹は古木の感じをもっているのに鉢が新品だと調和が取れずアンバランスになってしまいます。
購入した鉢が未使用に近い場合は、鉢底を上に向けて野外に置き雨風にさらしておくと、次第に鉢に時代が付いてきます。
盆栽鉢の汚れの原因
毎日の水やりで、カルキのミネラル分や肥料の成分が鉢に白くこびりつきます。
水やりの度に布で鉢を拭くだけでも汚れにくくはなりますが、盆栽の数が多くなれば毎日鉢を丁寧に拭くことは難しくなり、手入れを怠るとカルキがこびりついた汚い鉢になってしまいます。
鉢の時代と鉢の汚れは別物です。
樹の世話だけではなく、鉢も手入れをして盆栽を育てていきましょう。
盆栽鉢のお手入れ方法
お手入れ方法① 石鹸で表面の汚れを落とす
では、ここから樹が入ってない状態の盆栽鉢のお手入れ方法を説明します。
盆栽鉢の表面の汚れは、鉢の時代の上にカルキのミネラル分や肥料の成分、人の手の油などが付いているイメージです。
まずは石鹸を使って、鉢の表面の汚れを落としていきます。
お手入れ方法② クエン酸に漬けて、食器用スポンジなどでこする
しつこい汚れにはクエン酸を使います。
クエン酸は100円ショップやドラッグストア、ホームセンターなどで手軽に購入できます。
商品の説明書に書いてある容量でクエン酸液を作り、数時間浸した後に食器用のスポンジなどで表面をこすります。
お手入れ方法③ クリーンメイト、樹脂クリーナーでカルキ部分をこする
刃物やハサミのメンテナンス商品、兼進のクリーンメイトや、喜久和の樹脂クリーナーで、カルキの部分を優しくこすります。
クリーンメイト、樹脂クリーナーとは研磨剤の入った砂消しゴムのようなもので、刃物やハサミのサビや樹液汚れを落とすメンテナンス商品で、盆栽をするなら一つ持っていると便利です。
あまり強くこすると鉢の時代まで落としてしまったり釉薬が削れてしまうので、注意してください。
磨いた後は細かい粒子が残っているので、水で洗い流します。
お手入れ方法④ 盆栽鉢に椿油を塗って保護する
汚れを取ったあとの仕上げに、鉢の表面に椿油を塗って保護します。
定期的に鉢に椿油を塗りこむとで汚れ防止にもなります。
少量の椿油を布やキッチンペーパーに付けて、鉢を磨いてください。
刃物用の椿油も販売されていますが、ドラッグストアに行けばケア用品として純正の椿油が販売されています。
動物油や鉱物油は植物によくないので、必ず純正の植物油を少量使うようにしてください。
泥物の鉢に椿油を塗ると油が浸透して土の色がよくなりますが、釉薬物の鉢に椿油を塗ると表面が光ってしまう、時代が付かなくなるなどで嫌う人もいます。
お好みで試してください。
まとめ
盆栽鉢も盆栽と同じで高価な物もありますが、初心者にはなかなか手が出せないです。
ただ、手に入れやすい価格帯の鉢でも上手に手入れして使っていけば、古色を帯びた時代の付いたいい鉢になります。
一日一鉢でも手に取って鉢の手入れをすれば、肥料は足りているか、虫が付いていないかなど樹の様子も見れますし、芽摘みや芽かきのタイミングも分かります。
忙しい日々の中、盆栽のために時間を割くのは大変ですが、豊かな時間を取り戻すきっかけになるのではないでしょうか。
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